Re:Public on Web

広島大学文化サークル連合の公式オンラインジャーナルです。

顧問必須化に反対の運動をつくろう!

今こそ顧問必須化に反対の声をあげよう!

こんにちは。文化サークル連合です。

つい先日、広島大学では「団体結成・団体更新に顧問が必須」だとなりました

参考:https://momiji.hiroshima-u.ac.jp/momiji-top/life/circle-touroku.html

 

しかしこれには何点もの問題があります。

 

①そもそも学生・団体への広範な相談・連絡なしに規則を改定したこと。

 

②2020年の「課外活動再開の条件」の中で顧問が必要だとされていたことが原因で、多くのサークルは感染対策が万全でも再開できなかった。今回それを再開条件どころか「団体結成・更新」の要件にまで高めてきたこと。

 

③感染対策は顧問がいるかどうかでなく実際に活動する学生がどこまで意識をもって対策するかが肝心なのに、なぜか顧問を必須化したこと。昨年申し入れした際に、大学側は「常に面倒を見てくれと言っているわけではない、学生が勝手にやらないように」顧問を必須化したと説明しているが、だとすればなおさら顧問がいなければ活動できないレベルにする理由がわからない。

 

④昨年度に続いて、活動できないことが原因で新入生が入ってこなかったり、そのため維持が困難なサークルがいたりするにもかかわらず「団体(更新)届」を提出するように要請したこと。昨年12月に申し入れた際そのことを指摘したら、「今回の団体届けは調査目的で、出さなくても不利益扱いしない」と言っていたにもかかわらず、その発言を反故にしてもみじの記載などで不利益扱いしたこと(→サークルの数が大幅現象)。

 

⑤顧問の必須化やこの状況でも団体届を出させることが多くのサークルを潰す結果になると再三申し入れ、警告してきたにもかかわらず、それを無視して顧問を必須化し、団体届も出させようとしていること。つまり結果をわかった上でやっていること。

 

 2017年から続いてきたサークル自治破壊

まず確認しておかなければならないことは、今回の「顧問必須化」は決して偶然おこったものではなく、2018年から広島大学が狙ってきた、サークルの数を減らすという目的に沿って行われたものであるということです。

 

広島大学の2018年の副学長古澤は、副学長交渉(サークル員が集まって副学長と交渉する場)で「広島大学はサークルの数が多すぎる」と放言してははばからないような人物でした。2017年から、広島大学ではサークルの団体結成・更新の要件として名簿や誓約書の提出が義務化され、それを提出しない団体に対しては団体届を受理しない(団体として承認しない)という態度がとられるようになりました。

 

しかし、広島大学のサークルはずっと「許可制」ではなく「届出制」によるものであり、要件を満たされなければ承認されない、というようなものではありませんでした。今、広島大学には多くのサークルがありますが、広島大学の豊かなサークル文化はもともと届出制によって形成されてきたものです。

https://drive.google.com/file/d/1aWVJYp0PNK8AM87b4_ri3Xl6KVLeXK0k/view?usp=sharing(証拠画像。現在は消滅)

 

2018年当時の判断も大学当局が一方的に決めたもので、サークルとの話し合いを十分に経たものではありませんでした。こちらは文字通りサークルとしての存続がかかっているからこそ異議申し立てしているのに、「議論がどこまでも平行線になる」として勝手にうちきったというのが大学側のやり方でした。

 

広島大学は、それ以降団体届を受理した団体を「公認団体」とし(広島大学は許可制ではありませんので、実は公認も非公認もありませんが)、そうでない団体を「広島大学とは関係のない団体」としました。

加えて、そうした団体がビラ撒きや部員の募集などをした場合は名指しでもみじに掲載し「広島大学とは無関係の団体」なので「注意するように」呼びかけるという、悪辣な態度をとり続けてきました

 

これ自体、団体届けの変化に対して抗議してきた自分たちに対する事実上の狙い撃ちの攻撃であり、許しがたいものです。

 

さらに、2020年度には課外活動に関するページにこれまで記載されていた「届出制」を定めた文書を無断で削除してきました

 

こうしたことを散々やった後で今問題になっている「顧問必須化」が行われたのです。これは明確に、2017年から広島大学が狙っていた「サークルの数を減らしたい」という思惑を貫徹するためのものです。名簿提出義務化→許可制化→顧問必須化と、どんどん要件を厳しくしていくことによって、広島大学はコロナ前から行おうとしていたサークルの削減をここぞとばかりに行おうとしています。

 

コロナで重要さを増してきたサークル

しかし、ますます問題なのは、2020年を通して課外活動は「不要不急」どころか学生の重要な交流拠点として重要になってきているということです。

 

昨年、サークルに加入することでなんとか人間関係を形成・維持していた人も多いと思います。ですが、団体結成を許可制にし、顧問を必須化することで、これまで学生が自分の趣味趣向にもとづいて多種多様なサークルから入りたいサークルを選ぶことができていた広島大学のサークル環境が一気に悪化することが予想されます

 

学生の重要な交流拠点であるサークルへの支援を満遍なく厚くするのではなく、全く逆にサークルが潰れるような厳しい要件を課してくるという判断は、コロナ禍で交流機会を奪われた学生をさらに追い詰める、到底学生目線ではない施作にほかなりません

 

感染対策としても不可解な顧問必須化

そもそも、顧問をつけることがなぜ必須なのか、ということの説明も十分にされていません。

 

昨年度、課外活動の再開要件に顧問が必要だとされた時から私たちは、顧問を必須化することは感染対策上それほど有効な手段ではないと大学側に申し入れてきました。

 

特に、文化系サークルにとっては、普段の活動に顧問が参加することはほとんどないと言って良いです。大学も、感染対策を徹底するために監督役が必要だという文脈で顧問が必要だと言っているのではなく、「学生が勝手に活動しないため」のお目付役程度にしか顧問の役割を定めてはいませんでした。

体育会系のサークルでも、「再開に顧問が必要」だと言われてはじめて「誰が顧問なんだ」と顧問の名前を調べはじめたサークルもあると聞いています。サークル活動にとって顧問はそれほど馴染みの薄いものだったのです

 

また、顧問は普通教員がなるものなので、必ずしも感染対策の基準を熟知しているというわけではありません。

 

そもそも、活動再開の計画書は、大学側が作成した基準に沿って書き、提出したものを大学側が赤入れして、さらにそれを大学のいうとおり修正したサークルのみが再開できるという仕組みになっていたのですから、顧問がいようといまいとあまり関係ないのです。実際、サークルの代表者を集めて感染対策に関する啓発や指導を行ったり、相談会を開催したりしたほうが、普段の活動に顔を出さない顧問を義務化するよりもはるかに感染対策として有意義だったはずです。

 

私たちは、顧問を義務化する大学に対して、それよりもサークル側が主体的・具体的に感染対策をしながら活動できるよう、柔軟に支援していくべきだと昨年から主張・交渉してきましたが、大学はこの申し入れを聞き入れることはありませんでした

それどころか、このように申し入れてきたにもかかわらず、今回顧問を再開条件どころか「団体結成・更新の条件」にしてきたのです。

 

しかし、私たち学生・サークル員は、2020年度を通して感染防止のためにサークルで感染対策に尽力し、大学からの突然の補償なしでの停止命令に関しても従ってきました。

こうした私たちの努力を踏みにじるかのように顧問を必須化しようとする大学に対して、私たちは声をあげるだけに十分な根拠をもっています

本当に有意義で効果的な感染対策と活動再開を両立させるためにこそ、顧問必須化に反対していきましょう。

 

顧問必須化に反対し、学生の意見を反映する大学にしていこう!

文化サークル連合はこの「顧問必須化」に断固反対します。そして、顧問必須化を含む団体届の提出如何によってサークルの扱いを変えようとする大学の態度にも反対します。サークル活動はどのサークルのどの学生にとっても、公認非公認に関係なく大事な居場所です。サークル活動は、コロナ禍の中だからこそ、学生の交流拠点としてますます重要さを増しています。

 

それなのに、感染対策上の意義にも乏しい顧問必須化を、さらに一方的に必須化して決めるというのは全く学生の利害に反するものです。

 

私たちは今後、顧問必須化や団体届けについて、大学に対して申し入れ・質問していきます。困っている学生の皆さん、ぜひ行動する学生の力を糾合して、大学を変えていきましょう。